鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<405>

隠退牧師の徒然記(2016年3月1日〜)<405>
2016年3月31日「お恵みを分かち合いつつ」



聖書の言葉
信者たちは、毎日ひたすら心を一つにして神殿に参り、家ごとに集まってパンを裂き、喜びと真心をもって一緒に食事をし、神を賛美していたので、民衆全体から好意を寄せられた。こうして、主は救われる人々を日々仲間に加え一つにされたのである。
使徒言行録2章46-47節)



今年、2016年のイースターは3月27日であった。比較的早く迎えることになった。2015年度は4月5日がイースターであったので、同じ年度内で二回も迎えることになる。従って、2016年度はイースターがないので、今年のイースターは2016年度の取り扱いとなる。取り扱いと言っているのは、教会における献金の処理である。毎年、財務予算の中にはイースター献金が含まれているので、必ず年度内にイースター献金がなければならないのである。いずれにしても、3月であろうと、4月であろうと、イースターを迎える喜びは変わりない。今年もイースターの喜びを、それぞれの教会はいただきつつ歩んでいるであろう。
六浦谷間の集会は、今年は夫婦二人でイースター礼拝をささげた。昨年のイースターには家族、知人が集まり、賑やかなイースターを迎える。賑やかなと言うのは、礼拝後の祝会である。皆さんと共に食事をいただきながらお交わりを深めたのであった。今年のイースターは特に皆さんには声をかけなかった。クリスマス礼拝には皆さんが集まり、賑やかな祝会をしたのである。お集まりになる皆さんは、結構遠距離でもあり、お出でいただくことが忍びないのである。また、家族も、今回はそれぞれ都合があり、無理して出席しなくても良いことにしたのである。夫婦二人のイースター礼拝であったが、お祝いのイースターエッグを用意する。二人だけの礼拝であるが、それでもイースターエッグは五つ用意する。そのうち二つは、イースター礼拝後、昼食にイエス様のお恵みとしていただいたのである。そして、二日後の火曜日には知人がご来宅されたので、お祝いのイースターエッグを差し上げたのであった。これで用意した五つのイースターエッグは、お恵みの分かち合いとして用いられたのである。
やはり、自ずと前任の大塚平安教会時代を思い出す。礼拝出席者も多いので、イースターエッグは、毎年150個は用意していた。いつもイースター礼拝の前日、土曜日に準備する。近くの商店から卵を配達してもらい、連れ合いのスミさんが土曜日の朝になって大きな鍋で茹でるのである。そして、午後になって教会学校の先生たちや、教会の有志の皆さんが集まり、イースターエッグを作るのである。色とりどりのセロファンでくるみ、豆カードをつけて出来上がりである。以前は卵そのものにサインペン等で聖句を書いたり、絵を描いたりしていた。しかし、書いた文字や絵が、サインペンなので中身まで浸みこんでしまう。それでは食べられなくなる。もっとも、イースターエッグなので、食べることなく、いつまでも飾っている人がおられた。それならサインペンで書いても良いのであるが、やはりイースターエッグはお恵みなので、少しの期間は飾っておいても、感謝していただくことが良いのである。イースター礼拝が終ると、皆さんはイースターエッグを喜びつつ持ってお帰りになる。礼拝出席は70名、80名くらいなので、150個作ったイースターエッグはかなり残ることになる。しかし、かなり残らないことが常なのである。礼拝出席者の中にはご家族の分も持って帰られる方がおられるからである。それでも20個くらいは残る。ある年、連れ合いのスミさんは、イースターエッグをご近所の皆さんに配って歩いたことがあった。すると、ご近所の方の中には、イースターエッグを懐かしむ人がおられるのである。近所の皆さんは、小さいとき、若いとき、日曜学校や礼拝に出席されていた方がおられるのである。しばし、昔のお話しを聞くことができたのであった。連れ合いのスミさんが毎年のように配って歩いたのではないが、そういう昔の人たちに集まっていただいて、いろいろお話しをしていただこうかと、そんな思いを持っていたが、結局、そのような集いを開かないまま退任してしまったのである。開くとすれば、今だと思っているのである。昔の人々がだんだんと高齢になっているからである。
大塚平安教会ではイースター礼拝後は祝会を開いていたが、ポトラックで開くのが常であった。皆さんが食事を持ち寄って、中央に並べ、楽しくいただくのである。クリスマスも行うので、年に二回はポトラックの食事となる。2010年3月に退任するとき、最終礼拝を行い、その後は送別会となったが、私達の希望で食事をポトラックにしてもらったのである。中央に並べられたご馳走を、お皿を持って取りに行くと、皆さんはご自分が作られたご馳走をお皿に入れてくださる。皆さんがそのようになさるので、山のようにご馳走で盛られたお皿になるのであった。
イースターエッグと言い、ポトラックと言い、お恵みの分かち合いを喜んでいる。今は連れ合いのスミさんとお恵みの分かち合いを喜びつつ歩んでいるのである。



六浦谷間の集会。今年のイースター礼拝で用意されたイースターエッグ



六浦谷間の集会、昨年のイースターエッグ



大塚平安教会時代のイースターエッグ



大塚平安教会のポトラック。退任の送別会にて。