鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

隠退牧師の徒然記<322>

隠退牧師の徒然記(2015年2月11日〜)<322>
2015年4月6日「喜び勇んで…」


聖書の言葉
二人は、「道で話しておられるとき、また聖書を説明してくださったとき、わたしたちの心は燃えていたではないか」と語り合った。そして、時を移さず出発して、エルサレムに戻ってみると、11人とその仲間が集まって、本当に主は復活して、シモンに現れたと言っていた。
ルカによる福音書24章32-34節)


 今年は年度の最初の日曜日に復活祭、イースターを迎え、希望をもって歩みだしたことである。そして、この年度は2016年3月27日が最終であるが、その日はイースターである。イースターで始まり、イースターで終わる年度にもなっている。時々、この様な暦を迎えることになるが、何時もの歩みと変わらないにしても、なんとなく喜んでいるのである。この年度はご復活の主を仰ぎ見つつ歩みたいと示されている。
 六浦谷間の集会も4月5日はイースター礼拝をささげる。我が家の家族の他に知人が4名も出席され、9名の皆さんでイースター礼拝をささげる。そのうちの一人は追浜にお住いの小澤八重子さんである。小澤さんのご出席は一年半ぶりである。前回出席されたのは2013年12月22日のクリスマス礼拝である。2014年は毎月第二日曜日に横須賀上町教会の礼拝に出かけているが、三崎教会が2月、3月、4月、6月、7月、8月とお招きくださったので、六浦谷間の集会で礼拝がささげることが少ない。また2014年10月21日から2015年1月8日まで、私達夫婦がスペイン・バルセロナに滞在することになったことも、こちらの礼拝ができなかったことの原因にもなる。そして、小澤さんのご家庭の都合もあり、結局一年半ぶりにご出席くださったのである。小澤さんは今年で米寿を迎えられる。娘さんに送り迎えされて、久しぶりに礼拝を共にささげることができて喜んだ次第である。大塚平安教会時代、婦人会の皆さんとのお交わりを深めながら歩まれ、また家庭集会の会場を開放して下さったりしていた。私達が1979年に就任し、その後まもなく小澤八重子さんが出席されるようになるのである。会計のお仕事をされていたということで、財務委員としてご奉仕くださっていた。だから30年間、お交わりが導かれているのである。その小澤八重子さんが私達の家の比較的近くにお住まいであることを喜んでいるのである。
 今年のイースターを迎えるにあたり、集会を開いて初めてイースター・エッグを用意する。連れ合いのスミさんとイースター・エッグを作りながら、やはり大塚平安教会時代を思い出す。大塚平安教会でもイースター・エッグは用意していた。卵を茹でるのは連れ合いのスミさんの役目であり、近くにある万年屋のおじさんが卵を運んでくれる。200個も用意したことがあるが、その後は150個にして準備した。その卵に、当初は直接サインペンで絵を描いたり、聖句を書いたりしていたが、サインペンのインクが中にまで浸みこんでしまい食べられなくなる。それで、その後は茹で卵をセロファンで包み、リボンで縛り、カードをつけてイースター・エッグに仕上げる。シールを張り付ける方法もあり、併用することもあった。イースター礼拝に出席した皆さんがお祝いのイースター・エッグを喜んで持ち帰るのであった。そして、牧師の務めが加わる。礼拝に出席できない皆さんを訪問してはイースター・エッグを配って歩くのである。連れ合いのスミさんはイースター・エッグを近所に配って歩いたりした。イースターと言っても、何もわからない人がいるのであるが、中には昔、教会に出席したことがあるとか、日曜学校に通っていたという人もおられ、結構良い繋がりになるのである。もう90年もこの地に存立していれば、人々と共に教会の存在があることを示されるのであった。
 イエス・キリストの復活祭を喜ぶが、受難週礼拝、棕櫚の主日礼拝でも喜びを示されていた。日本の教会は十字架のイエス様を仰ぎ見つつ歩むことにより、克己の生活をしつつ歩むのである。しかし、イエス様のご受難は私達に救いを与えてくださるためであり、その意味では喜びを現して歩むべきであると示されている。そのことは受難週礼拝でもお話ししている。その様に受難週を喜ぶようになったのはスペインにおけるカトリック教会の棕櫚の主日ミサに出席してからである。2011年4月の事である。その日には子供たちが棕櫚の枝をもって教会に集まる。そして、棕櫚の枝を床に打ち付けながらイエス様をお迎えするのである。まさに私達をお救いになるためにイエス様が十字架への道を歩み始められるのである。ご受難を示されながらも、救いの喜びが増し加わる時なのである。そして、復活祭を迎える。喜び勇んで教会に集められるのであった。
 六浦谷間の集会にも、イースター礼拝ということで、喜び勇んで皆さんが出席されたのであった。新しい歩みが祝福のうちに、力強い歩みであることを祈りつつ。



スペイン・バルセロナカトリック教会で
子供たちが棕櫚の枝をもって集まる。



子供たちも聖壇に上がり、棕櫚の枝を床に打ちつつイエス様を迎える。



イースター・エッグを準備するスミさん。



出来上がったイースター・エッグ
カードも手作りである。