鈴木伸治の徒然記

永年の牧師、園長を隠退し、思い出と共に現況を綴ります

バルセロナ滞在記「聖誕の門を仰ぎ見つつ」<58>

バルセロナ滞在記(2014年10月21日〜)<58>
2015年1月2-3日「マドリッドにおけるお交わり」



 バルセロナからマドリッドまで600キロの距離であるが、12時頃に出発し、マドリッドには午後7時30分頃に到着する。もっとも途中の休憩と食事の時間も含まれている。8時頃にはホテルに着き、一休みして9時30分頃に吉川祥永さんとフェルナンドさんのお宅に伺う。夕食に招かれているからである。久しぶりの再開である。2011年5月にお会いしている。その年は東日本大震災が発生し、各地で支援・復興運動が高まっていたが、このスペインでも復興に協力してくれていたのである。実際、羊子もバルセロナで復興支援のコンサートで演奏している。マドリッドでも吉川祥永さん達が中心になって復行支援を企画してくれたのである。2011年にお訪ねしたときは星子も一緒であり、羊子やスミさんと四人で二泊させていただいている。祥永さん達が所属するプロテスタント教会で災害復興コンサートを開催したのである。その後、2012年にもバルセロナに滞在したが、その時はマドリッドを訪れる機会はなかった。従って、三年ぶりの再開である。
 お宅に伺うと吉川祥永さんとフェルナンドさんが歓迎して迎えてくださったが、もう一人、イサク君の出迎えを受けることになる。昨年、お二人に祝福の赤ちゃんが与えられたのである。昨年の12月のお誕生であり、ちょうど一歳になっている。従って、今回はイサク君を中心にしてのお交わりとなる。イサク君はスミさんの杖が気に入り、杖を持っては喜んで部屋の中を歩き回るのであった。夕食は美味しいエビやアンチョビなどのご馳走である。それに美味しいハムやチーズをいただく。スペインには子供向けのテレビのチャンネルがあり、イサク君は遊びながらもテレビの前に行き、くぎ付けになって見ている。ある程度見ると、また杖を持って歩き回るのである。楽しい食事をいただき、ホテルに戻ったのは午後11時40分頃である。このホテルは三ツ星ホテルで、それなりに設備が整っている。バスタブも大きいので、お風呂にしてゆっくりくつろいだのであった。ところで、こちらに向かうドライブインを発進して気がついたことがあった。「あっ、忘れ物をした」と言ったので、みんなはドライブインに忘れ物をしたと思ったらしく驚いている。もはや高速道路に入っているので戻れないからである。忘れ物は羊子の家であり、礼拝ではスーツを着るので用意しておいた。出掛けになって、改めて荷物のチェック等をしているうちに、自分の荷物を忘れてしまったのである。ドライブインではなく、自宅に忘れてきたということで一同安心したようである。しかし、私としたことが、礼拝ではスーツがないので普段着で臨むほかはない。そのことを祥永さんとフェルナンドさんに話すと、スーツを貸してくれることになった。フェルナンドさんのお父さんのものだと言い、茶色いスーツである。この際、グレーにこだわらず喜んでお借りすることにしたのである。ネクタイも茶系の派手なものであった。スーツは大きくもなく小さくもなく、丁度ぴったりなのである。
 さて、翌日の4日は午前11時20分にチェックアウトし、教会に向かう。お借りしたスーツを着ている。なんとなくぎこちないのであるが。2011年の時は祥永さんのお宅でマドリット日本語で聖書を読む会の集いが開かれた。今回は所属する教会の集会室で開かれることになっている。イサク君も存在するようになっているので、集会は教会で開いていると言われる。この教会で日本の災害復興支援コンサートを開いたので、懐かしい教会でもある。通用口から入ると厨房であり、その横は集会室である。これらの部屋も覚えているので、勝手を知った者のように入っていくのであった。集会は12時からである。集会にはイサク君を含めて10人であった。この中には2011年の集会に出席していた吉村さんもおられる。マドリッドでヴァイオリンを教えておられるのである。お元気であり、再会を喜んだのであった。礼拝は、あらかじめ祥永さんが、「救い」「罪」等に触れてお話しいただきたいと言われている。それで、「救われるということ」と題して御言葉を取り次ぐ。聖書はルカによる福音書19章1節から10節で、ザアカイさんの救いの物語によって示されたのであった。礼拝後の食事は皆さんの持ち寄りでいただく。ハンバーグを作ってきてくださった方、鶏肉の煮物を作ってきてくださった方、ご自分でケーキを焼いて持ってきてくださった方等のご馳走をいただく。お腹いっぱいになるまでいただく。朝の食事は軽く、少しのパンしか食べていないので、食が進んだのであった。お借りしていたスーツを返し、午後2時30分頃にマドリッドを出発したのである。
 イサク君とお会いできたし、祥永さんとフェルナンドに再びお会いできたことを喜びつつお別れしたのであった。これからサラゴサに行き、そこで宿泊して、翌日の4日にはセルクスに行くことになっている。



マドリッドの吉川祥永さんとフェルナンドさんのお宅で。



マドリット日本語で聖書を読む会の礼拝で説教を担当。



良く似合うとみなさんから言われるのであるが…。



集会に出席された皆さん。